医療的ケア児やその家族への支援について、東京都の特別支援学校でペースト状にした給食を提供する取り組みが紹介されて話題です

医療的ケア児やその家族への支援について、東京都の特別支援学校でペースト状にした給食を提供する取り組みが紹介されて話題です

医療的ケア児やその家族への支援について、東京都の特別支援学校でペースト状にした給食を提供する取り組みが紹介されて話題です。経管栄養が日常的に必要な児童・生徒が、健常児と同じメニューを摂取できるようにするといいます。

すりつぶした給食を投与して「同じものを食べる」

1月11日付『読売』の夕刊に、医療的ケアが必要な児童・生徒、すなわち医療的ケア児に対して、すり潰した給食を看護師が注入する取り組みをスタートしていたが、それを拡大する、という話です。

都立学校における医療的ケア実施指針(改訂)』(東京都教育委員会)の施行ということでしょう。

これが読売新聞のOGPです。


主要な部分を引用します。

都内で胃ろうを必要とする児童・生徒は、主に18ある都立の肢体不自由特別支援学校に通っているが、これまでは原則、自宅から栄養剤を持参していた。都教委は保護者の要望を受け、2019年度から水元小合学園など4校で順次、すり潰した給食を看護師が注入する取り組みをモデル的にスタート。今年度から大半の学校で胃ろうの児童・生徒にペースト状の給食を提供するようになり、3月までに17校まで拡大する。

東京都はまず、都立特別支援学校での生活がスムーズに始められるように、教員が児童・生徒の介助を視察する制度を導入しているそうです。

これまでは、保護者が経腸栄養剤を持参して付きそう「自助」だったわけです。

これからは、医療、介護、栄養の各分野がサポートすることが法律で決められたことで、その意味では前進と言えます。

Yahoo!のトピックスで紹介されると、こんなコメントがついています。

素晴らしい取組だと思います。
このように有意義な活動を広めるために税金を投入して下さいよ。
税金を何に使っているかわからない「政治屋」は猛省すべき。

クラスメートと同じものを食べられるのがうれしいだよね。子供の笑顔のために出来ることは出来るだけしてあげたい、関係者の方々に感謝です。

みんなで食べ物を摂取するって、本能的な喜びがあるのかも。みんなとの一体感といってもいい。人間として尊重されている気持ちも大きい。

こういうニュースは嬉しい。
人が人に優しくできる社会であってほしい、そういう国であってほしい。

全国に広めて欲しい
胃ろうは老若男女付けていると思うので色々な食事を提供出来ればと思います

といっても、課題もないわではありません。

行政はどこまで本気で取り組むのか

どんな課題か。

私が気づいた2点を枚挙します。

コストとスタッフ

Yahoo!のコメントは、よいことだ、というほぼ称賛一色でしたが、中にはこのような懸念もありました。

良い取り組みだと思うが、職員の善意だけで取り組んでいくのには限界がある。
行政の手厚い支援が必要です。

そのとおりです。

そもそも経管栄養投与に、生徒1人あたり何人のスタッフがつくのでしょうか。

管理栄養士、看護師、必要なら介護ヘルパー。

口から食べる場合と違って、マーゲンチューブは時間がかかります。

たとえば、エレンタールという経腸栄養剤は、1時間あたり75ml~100mlのペースで投与することになっていますが、100mlで落としても100kcal。1.5倍の濃度で落としても150kcalしか落とせません。

支援学校の高カロリーに匹敵する栄養を落とせるのか疑問ですし、粥状にしただけではチューブでは残念ながら通らない食材もありますから、それをどうするのかの研究スタッフも必要です。

それからコメントには、

流動食やソフト食といわれるものは、食中毒起こしやすい調理方法なんだけど
そこらへんの対策は、為されておるんだろうか?
能力異常のことをさせると事故が起こる

というものもありました。

こうしたことも含めて、きちんと責任持てる体制を作れるのか、ということです。

対象校

今回の「法律」で定められているのは、

  • 都立特別支援学校(都立肢体不自由特別支援学校以外も含む)
  • 都立高等学校(全日制・定時制課程)
  • 都立中学校
  • 都立中等教育学校

などの学校です。

つまり、「都立」であり、「区立」は含まれていません。

区立小中の普通学級はもとより、支援学級なども対象外です。

医療ケア児は、事情と考え方により様々な学校に通っていますから、区立学校にも一定数在籍しているものと思います。

まとめ

ケチを付けるわけではありません。

いいことではあります。

が、だからといってそれだけで完結してしまうと、「やってる感」で終わってしまい、医療ケア当事者には、「たんなる気休め」で終わってしまいかねない懸念もあります。

ぜひ、私の懸念を払拭できるようお願いしたいものです。

以上、医療的ケア児やその家族への支援について、東京都の特別支援学校でペースト状にした給食を提供する取り組みが紹介されて話題です、でした。

がんばれ朋之!18歳―植物状態からの生還「265日の記録」 - 宮城 和男
がんばれ朋之!18歳―植物状態からの生還「265日の記録」 – 宮城 和男

【中古】魂のリハビリテ-ション 植物人間からの生還 /筑摩書房/新井智(単行本) - VALUE BOOKS
【中古】魂のリハビリテ-ション 植物人間からの生還 /筑摩書房/新井智(単行本) – VALUE BOOKS

コメント

タイトルとURLをコピーしました