『俺たちの魂に障害はない』(蟹井克男、パブフル、Kindle)は、介護事業所の施設員が知的障害者への思いを綴った書です

『俺たちの魂に障害はない』(蟹井克男、パブフル、Kindle)は、介護事業所の施設員が知的障害者への思いを綴った書です

『俺たちの魂に障害はない』(蟹井克男、パブフル、Kindle)は、介護事業所の施設員が知的障害者への思いを綴った書です。知的障害を持つ人に対する誤ったイメージを払拭するために、その強烈な個性を放ち光り輝く彼らを広く社会に伝えたいとしています。

知的障害者は人として最も大切なことを心の奥底から引き出してくれる

『俺たちの魂に障害はない』は、蟹井克男さんの上梓した電子書籍(AmazonKindle)です。

本書によると、蟹井克男さんは、「五十歳近くまで、フリーランスの三流カメラマンでなんとか飯を食い繋いできたが、カメラマンを続けていく気力も体力も尽き果てて」大阪府にある、就労継続支援B型と生活介護の事業所で支援員として勤務しました。

利用者は、18歳から上は60歳過ぎまで様々で、日中は内職的な軽作業を行っているそうです。

蟹井克男さんは、当初、知的障害者に対して、「どこか暗く、モノクロな人たち」をイメージしていたが、「彼らは底抜けに明るく、鮮やかな色彩を放っていた」といいます。

そして、職務上は自分が支援していることになっているものの、実際には自分が支援されているようだとも書いています。

たとえば、ある時、言うことを聞かない利用者を怒鳴ってしまった時、それをそばで聞いていた利用者から、こうたしなめられたそうです。

「怒鳴っても、言うことを聞いてなんかくれないですよ。もっと優しくお願いします」

その利用者は、一桁の足し算もできない人だったとか。

体調不良で休んだときは、利用者から「無理したらあかんで」など、優しく声をかけられたと言います。

そこで、蟹井克男さんは、こう述べます。

彼らは人がつい忘れがちな、人として最も大切なことを、心の奥底から引き出してくれるのだ、と。

知的な障碍は、「人間社会の表層的な薄い部分における『障害』」に過ぎず、「『人間として最も大切な心』は、『障害』があろうとなかろうと、この世に生を享けた全ての人間が宿しているもの」と。

障碍者が不幸だと決めつけるな!

本書が発行されたのは、2020年(令和2年)8月10日。

蟹井克男さんにペンを取らせたのは、2016年に起こった相模原障害者施設殺傷事件(いわゆる津久井やまゆり園事件)、そして一部には犯行を心情的に共鳴するネット掲示板の書き込みなどがあったからだと思います。

犯行の理由とされたのが、

  1. 意思疎通のとれない障害者は安楽死させるべきだ
  2. (生産性のない)重度・重複障害者を養うには莫大なお金と時間が奪われる

といったことでした。

ほかには、「障害を持って生まれたら不幸に決まっている」という決めつけもよく聞きます。

しかし、いずれもおかしな言い分です。

「意思疎通のとれない」は、まさに蟹井克男さんが書かれている「人間社会の表層的な薄い部分」に過ぎません。

真面目に向き合えば、何を訴えているのかはわかります。

真面目にとろうとしないのが悪いのではなく、とれないから「安楽死」とは、まったくもって傲慢此の上ありません。

2つめを言う人は、経済のことがわからないおバカちゃんであると思います。

簿記の、貸方と借方も知らないのですから、おバカちゃんでたくさんです。

いいですか。

コストが発生するということは、一方で誰かがインカムを得るということです。

たとえば、蟹井克男さんの勤務する事業所は、障碍者あっての事業所です。

ひらたくいえば、障碍者が、カメラマンを辞めた人の雇用を創出しているのです。

障碍者予算は、マネーストックを増やして経済を活性化させています。

近年の、デイサービス等介護や支援事業が雇用を創出しているからです。

以前、こう書いた時、「いや、障碍者にカネを使わなければ、もっと儲かる別のことに投資できる」とのたまったおバカちゃんもいたので、ここで答えておきます。

アベノミクスで金融緩和をしまくっているのに、企業がお金を借りないからマネーストックは少しも増えず、デフレが25年も続いている日本です。

「もっと儲かる別のこと」なるものがあったら、とっくに日本の経済は建て直されてデフレも改善されていますよ。

でもデフレはびくともしません。

その上、障碍者予算をなくしたら、いったいどうなるのでしょう。

さらに失業者は増え、消費は冷え込むでしょうね。

最後の、「障害を持って生まれたら不幸に決まっている」。

そんなの、なんでわかるんでしょう。

差し出がましいんですよね。

不幸かどうか、障碍者本人にヒアリングしたのでしょうか。

そういう統計、あるんですか。

そもそも、不幸な人は生きていてはいけないのでしょうか。

その命題を証明できる人。ぜひ教えていただきたいですね。

たぶん証明できないでしょうけど。

話は戻りますが、本書は、文字数が約4000字。

僅かな時間で読了できます。

障碍者の親御さんや関係者の方々にはぜひお読みいただきたいと思います。

以上、『俺たちの魂に障害はない』(蟹井克男、パブフル、Kindle)は、介護事業所の施設員が知的障害者への思いを綴った書です、でした。

俺たちの魂に障害はない - 蟹井克男
俺たちの魂に障害はない – 蟹井克男

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